※この記事はネタバレを含みます
ネットフリックスで配信されている韓国ドラマ「ミセン」を視聴したらあっという間にハマってしまって寝る間を惜しんで最終回まで一気見してしまいました。
名作お仕事ドラマだとあとから知って本当にそのとおりだったとしみじみ思います。
どの年代にも共感しうるエピソード満載なこととともに「あるある」と同じ体験をしたものとして登場人物皆にエールを送りたいと思うのです。
私自身もこのドラマを見ながら夢中で仕事をしていたときのことを思い出していました。
必死だったあの頃の自分をようやく愛おしいと思い始めていますし、あのときの逆境すべてが今の自分に通じていると認めてあげられるようになっていることに気づくことができました。
すばらしいドラマを鑑賞できてうれしいです。
あらすじ
幼い頃から棋士を目指していたチャン・グレだったが、父の他界を機にその道をあきらめ、大学にも行けず、26歳になってもバイトに明け暮れていた。しかし、母のつてで大手総合商社のインターンに。満足な会社員経験も学歴もないグレはコピーさえまともに取れず、遅れをとることに。なんとか同期とチームを組んでのプレゼン発表がで合格点をもらい、2年間の契約社員として入社し、営業3課に配属される。
キャスト
チャン・グレ(イム・シワン)/主人公
オ・サンシク(イ・ソンミン)/営業3課課長
キム・ドンシク(キム・テミョン)/営業3課代理
アン・ヨンイ(カン・ソラ)/主人公の同期・資源2課
チャン・ベッキ(カン・ハヌル)/主人公の同期・鉄鋼1課
ハン・ソンニュル(ピョン・ヨハン)/主人公の同期・繊維1課
第1話
第1話あらすじ
チャン・グレは幼い頃から囲碁が得意で棋士を目指していたが、父親の他界でその道をあきらめ、26歳までバイトに明け暮れていた。ある日、伝手で総合商社ワン・インターナショナルのインターンになるも、会社経験のないグレはコピーの取りかたすらわからずお荷物に。困ったことがあるたびに優秀な同期であるアン・ヨンイに頼ってしまう。
はっきり言って入り込めていなかったです。
続きの話を見るかどうか悩んじゃった。
というのも。
冒頭はアクションシーンからスタートするのです。
ミッションインポッシブルのトムさながらですよ。
中東のとある場所で主人公が屋上の建物を飛び回ったり、雑踏を走り抜けたりとイケメン主人公が犯人らしき人物を追いかけていく疾走シーンから始まるのです。
見ているこっちはおそらく主人公であるだろう人物が走っていることしかわからない。
なぜ走っているのか全然わからないままなんです。
そもそも見るからにイケメン風吹かせる主人公の話だったのかと離脱しかけるくらいには長い時間走っていました。
実際、早送りしかけたのです(ネットフリックスなので)。
で、謎は謎のまま暗転してようやく物語がスタートします。
バイト三昧だった主人公が一転して一流商社のインターンになっている姿。
26歳で高卒認定しかなく社会人経験もない主人公が何故かインターンとして存在していることに周囲はソワソワというか疑念を抱きながら接していきます。
扱いづらい新人がきたな、という印象を周囲が抱く設定。
これね。
最初から一生懸命プロの棋士を目指していましたが家庭の事情であきらめたというひと言さえ告げれば主人公はここまで軽んじられなかったと思います。
でも物語だからね。
そこはあえて目をつぶりましょ。
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社会人経験のない主人公はコピーもまともに取れませんというシーンがあります。
これって韓国ではよくあることなのでしょうか?
一流であればあるほどどこにでもマニュアルはあるのでは?
社内イントラでマニュアルを探すことすらできない無能ぶりを印象付けるための演出?
いくら忙しいといっても新人の面倒は見てあげてもいいのでは?
それからそれからそれから!
ミセンでは先輩たちがどこまでいっても不親切で寛容ではなくむしろ敵のような描かれかたをします。
韓国で社会人生活を送るのは怖すぎるなんて思いますがドラマですからね。
新人時代、一般職の女性に雑務は任せてと言われてほとんどを任せていたのですが、陰であの子は私を下に見ているなんて言い回っていたので、それ以来契約取りつつ雑務も全部自分でやってきました。
他の先輩たちのことは言わず、新人女性のことだけは目の敵にする。
これが女性の敵は女性か、しんどいなーと思ったことがありました。
世の中あらゆる人がいるんだという身近に潜む悪意に気づくことができたのはとてもいい経験をしたんだと思うようにはなりました。
経験に勝る宝はありません。
感謝。
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ミセンの話に戻りますね。
冒頭に出てきたイケメン感を一切感じさせず覇気のない男性を演じるイム・シワンことチャン・グレ。
忙しく働いているオフィスをとぼとぼ歩きながら自分の置かれてきた環境との違いを感じるという場面があります。
それは新人なら誰でも感じることです。
何ひとつ最初はまともに動けなくて当たり前。
ひよこ同然です。
でもねー他にもインターンはいてまともに働いているという設定なんです。
特にカン・ソラ演じるアン・ヨンイ(女性)はインターンでありながら大きな契約をものにするという優秀さ。
インターンって即戦力なの?
新入社員だって爆速で働けのじなるまで時間は必要じゃない?
日本と韓国ってそんなに基準が違うの?
なんて疑問もまた浮かんでしまうのですが、最初のエピソードはイントロダクションのようなもの。
なのでとにかくミセンの世界に浸れるように設定を頭の中に入れていくようにしました。
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チャン・グレにはインターンとして働いている同期たちがいます。
この同期たちがチャン・グレがこれまでもまともに社会人経験がないにも関わらずインターンの仕事を得ていることにやっかみ、ネチネチといじめてきます。
コネ入社であることが早々に社内で広まってしまうんですね。
このつらさ、私にもわかるんです。
チャン・グレのコネ入社は事実ですよね。
私は事実でもないのにコネ入社だと噂をされたことがあります。
面と向かって言われたこともあります。
それが悪意だったのかどうかは今となっては分かりません。
(まーきっと無邪気を装った悪意でしょうけれど)
それで感じたことは人は真偽がはっきりしないことでも楽しく噂話をする存在だということ。
むしろどちらだっていいのです。
きっと邪魔な存在だということで何を言ってもいい存在としたかっただけです。
愚鈍なフリをしてかわしていましたが、やはり悪意をまともに受けると疲れますから笑顔でかわすのがいちばん楽な方法だと思っていました。
真正面から受け止めても悪意っておさまらないんですよね。
入社してすぐに学んだことはとりあえず笑顔で、同じ土俵に上がらない。
そんなことを心がけていたことをミセンを見ながら思い出したのでした。