気持ちの整理をつけたくて山梨県みのぶへと旅立った私。
身延駅前からタクシーで久遠寺へと向かいます。
このアングルわかりますか?
アニメ「ゆるキャン△」の放送シーンで描かれていました。
ちなみになる話1
身延山久遠寺をご存じないかたのために説明しますが、久遠寺には大変険しい階段があります!
この階段を登るかどうかでタクシーを降りる場所が変わりますのでお気をつけください。
もしも体力に自信がない、階段に登る時間がとれないという場合は、タクシーの運転手さんにそのように説明してください。登らなくても境内に入れる場所まで乗車できます。
ちなみに、階段の前の場所である三門までタクシー乗車賃はおよそ2000円です。
身延山久遠寺
身延山久遠寺は日蓮宗の総本山です。
鎌倉時代、疫病や天災が相次ぐ末法の世にあって、「法華経」をもってすべての人々を救おうとした日蓮聖人は、3度に渡って幕府に進言するも受け入れられず、信者であった領主南部実長公の招きに応じ、1274年身延山に入山されました。
以来、この地を生涯の住処とされ、旅の途中で入滅された折も「いづくにて死に候とも墓をば身延山に立てさせ給へ」のご遺言により遺骨は身延山に奉じられ、心霊とともに祀られたと伝えられます。
三門
タクシーで表参道を通り抜けていくと三門に到着します。今回はここで下車しています。
本堂の真正面に位置する三門は日本三大三門のひとつとされています。
間口23m、奥行き9m、高さ21mの総けやき造り。楼上には16体の羅漢像が奉安されています。創建1642年ですが、幾多の火災で消失し、現在は1907年の再建です。
三門を下からのぞいてみた!
力しゃもじ。
三門に安置されている仁王様の力で悪の心を召し取る(飯とる)と言われている力しゃもじです。
下駄や靴が祀られているのも、仁王様が健脚の神様といわれているから。足の病を治すというご利益もあるそうです。
ちなみになる話2
三門をくぐり抜けていくと石畳の参道が始まります。ですので、その前に三門前にある観光協会により道を。
ここでは身延山久遠寺に関連するさまざまなガイドマップが置かれています。必要なものをそろえていかれるのもオススメです。
菩提梯
三門をくぐりますと菩提梯への道となります。
すでに石畳から傾斜が始まっています。想像以上に石の上は歩きづらいので転倒注意。
ですが、この辺りから景色や空気が一変します。
キリリとした雰囲気に包まれている感じでしょうか。
菩提梯は三門と本堂を真一文字に結ぶ287段の石段からなる参道です。
高さ104m、天井に続くかのような急勾配の石段は、「南無妙法蓮華経」になぞらえて7区分されています。
どどーん!
この石段の高さの表現はこの場に立ってみないとわからないのだと思うのですが、石段1つの高さがエスカレーターの1段分のイメージ。
膝にくる高さなんですよ!
それが287段ですからね。しんどいことは間違いないです。
なお、上り口右手に南部実長公の銅像があります。
石段を登らなずにゆるやかな回り道をするルートもありますので、そちらを選択してもいいと思います。菩提梯は子どもからご年配のかたまで登っている石段ではありますが、個人差があると思いますのでお好きなほうで。
では、気合を入れて登っていきます!
座る場所はありませんが、ひと息つける場所があります。
菩提梯とは覚り(さとり)にいたる梯(きざはし)のことで、この石段を登りきれば、涅槃(ねはん)の本堂に至ることができることから、覚りの悦びが生ずることを意味しています。
可能ならお題目(南無妙法蓮華経)とお唱えしながら登ってみましょう。
だんだんと息が上がってきてくじけそうにはなりますが、カマキリさんが目の前にきてくれて応援されている気分に。
登りました!
空気が少しずつ薄くなっているような気もして、息が上がるたびにドキドキ・・・。
でも、これを登ることができればそれもまた修行。
高所恐怖症がある人は、降っているときにあまり下を見ないほうがいいかも?
とっても急勾配なのでゾクゾクしちゃいますよ。
本堂
総坪数970坪、間口32m、奥行51m。
1985年、日蓮聖人700遠忌の主要記念事業として再建されました。比較的新しい建物です。
本堂の前方に「回向柱」が立っていて、これは本堂内の御本尊との手と繋がっている紐が吊るしてあります。こちらで御本尊に紐伝いにごあいさつをしてから本堂へとお参りします。
本堂の天井には火難除けの功徳を持つ、加山又造画伯作「墨龍」が描かれています。なんと11m四方、23,500枚の金箔に墨で描かれているんですよ!!
ぜひその迫力を現地で体感してほしいです。
宝物館
本堂の地階に久遠寺所蔵の宝物が展示されている「宝物館」があります。
受付前に顔はめパネルがあったのでしっかりと撮影。
みのぶ山の妙くんになりきり!
ちなみに、受付前で写経体験(ご利益別300円)ができる場所があります。
宝物館内に入ると正面に「波木井の御影」が展示されていて、慈悲に満ちた瞳と恰幅のよい体格が表現された日蓮聖人を間近で見ることができます。
早い人なら10〜20分程度で鑑賞できますので隙間の時間にでも◎
受付で購入したクリアファイル。
他にも種類がありましたよ〜。
宝物館
一般300円
9:00〜16:00(入館は15:30まで)
木曜休館
五重塔
2009年5月に再建。
1860年に再建された五重塔が焼失した後、五重塔の再建が悲願となっていましたが、1619年身延山に初めて建立された五重塔を2009年に復元。総高38.2m、第一層の総間は5.6mという壮大な塔の心柱には、永年安泰の祈りを込め、身延山の峰より切り出した樹齢500年の霊木が納められています。
明治の大火で焼失された五重塔が100年ぶりに復活したとあって再建当時は盛り上がったのでしょうね。
五重塔の強さと美しさって人を惹きつけますよね。
そもそも五重塔は古代インドでお釈迦様のご遺骨を祀る目的の塔で、五層構造となっている仏塔です。その目的もさることながら、その存在感あふれるシルエットが見る人を惹きつけてやまないのだと思います。
強くて美しい建造物です。
今回のお話はここまで〜。また次回°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
身延山久遠寺
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